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野村 大輔

アカデミア発の知を、連続的に社会実装することで解決する仕組みを作る

野村 大輔

どのようなご経験を経てピクシーダストテクノロジーズに入社されたのですか。

大学では脳の研究をしていました。うつ病治療などを薬学とは別のアプローチで、機械工学的に解決できないかと、シナプスの働きを数式モデルで考えたり、脳波を計測したり、まさにアカデミックな活動でした。そのうちに、もっと社会へダイレクトに働きかけたいと1年休学して、エンジニアリング企業でインターンをしまして、純粋なサイエンスよりも世の中で技術が使われることに携わるほうがやはり自分の性にあっているなと思い、新卒では日本の大手素材メーカーに入社しました。担当領域としては生産技術の先行技術開発でした。シミュレーションを軸に、次世代の設備に導入する技術開発を行い、実際にブラジルやメキシコでそれを使った工場の立ち上げや稼動までを経験。その後、オープンイノベーション支援のコンサルティング会社に転職しました。企業のニーズに応じて大学やテックベンチャーを訪問し、マッチングの交渉を行うのが主な業務です。たとえば、自動車メーカーがハイブリッド用モーターを最適化するために、先端の磁石を使っている大学やそれを加工するベンチャーを探すといった仕事ですね。やりがいはありましたが、支援内容としてマッチングに特化しているので、その後の実現についてはお客様次第です。消化不良を感じたこともあり、世の中への価値提供を実現するには、やはり自身が一気通貫で行わねばできないという考えに至りました。そうして出会ったのがピクシーダストテクノロジーズ(以下、PXDT)です。入社以来、事業開発を担当しています。

どのようなプロジェクトに携わってこられましたか

ほとんどが公開できないプロジェクトなのですが、一つは、鹿島建設様との共同研究開発です。鹿島建設様は、昨年「鹿島スマート生産ビジョン」を策定し、建設就業者不足への対応や働き方改革の実現に向けて、建設工事に関わるあらゆる生産プロセスの変革を推進されています。そこに、「デジタルネイチャー」という言葉に代表されるように、弊社の現実空間とデジタル空間の境界を薄くする技術(具体的には、センシング/デジタライズ/最適化など)を活用していただき、当該ビジョンの促進を図る取り組みです。
鹿島建設様以外にも、空間をデジタル化したいというご相談を数多くいただいています。特に業界特有の課題があって、他の業界よりもいわゆるデジタルツイン化が遅れているといった場合に、当社がご協力できる余地が大きいです。このような場合、現実の空間世界のデータのデジタル化対応ができていないことが多く、まずはセンシングをして、利用可能な状態でデータベース化する必要があります。次に、デジタル空間上に現実世界を再現できれば、情報の解析とそれに基づいた最適化ができます。たとえば、生産現場でこれまでにないロボットの活用を行う場合、どこにモノがあるとか、動くことができるルート、いつ動作するのかといったことをデジタルデータというロボットが理解できる形式で渡してあげる必要がありますよね。このように、実現に向けて足りない部分を技術で作っていくことで、色々なクライアントのデジタル戦略に大きく貢献できると考えています。

野村さんはPixie Nestにも携わっていますね。

はい、Pixie Nest(ピクシーネスト)は基本的に私が推進しています。PXDTのコンセプトには、日本が直面している社会課題に対して「アカデミア発の知を、連続的に社会実装することで解決する仕組みを作る」というものがあります。1社だけでなく複数の関係者と大きな座組をすることで、社会課題のようなより大きなテーマに取り組んでいきます。たとえば、建設会社単独ではショッピングセンターという対象からB2Cのサービスは見えにくいですが、デベロッパーが加わることでそこを場として捉えたり、テナントへのサービスもあるよねといった見方もできるようになります。現在、大日本住友製薬様、三井物産様、ミサワホーム様、トヨタモビリティ基金様、ディライトワークス様の5社(順不同)にご参加いただいており、さらに拡大に向けて動いているところです。また、実際に「現場」の生のニーズを吸い上げることにも注力しており、たとえば、つくばみらい市の市長にフォーラムで問題を提起していただき、そこからプロジェクトを立上げるように動いています。今後も、続々と自治体を巻き込みながら、全国にこの活動を展開できればと考えています。

PXDTの事業開発に必要な能力や素養とは、どのようなものでしょうか

事業開発の役割にもいろいろな考え方があります。私自身はエンジニアのバックグラウンドがあるので、ビジョンレベルの大きな絵から、どこをどの技術で置き換えて実現していくのかを指し示すことが得意です。ただ、事業開発には技術のバックグラウンドが必須かといえばそうではありません。大きな絵を描いて先方にぶつける人も必要ですし、技術開発の細部まで計画する人も必要です。自分が何をやるのか、どこを人に任せるのかは、各人のできるところをやる、あるいはバリューがでるところをやるということだと思います。大切なのは、このプロジェクトを絶対に実現するのだというコミットメントですね。それは、各プロジェクトを担当する事業開発がしっかりと持つべきだと考えています。
また、経済合理性への意識は当然高いレベルで必要です。当社は、社会課題の解決に向き合うことが多いですが、自走できる仕組みを作らなければ持続可能になりません。ボランティアになってしまっては、それは事業ではないですから。金額以上の価値提供が社会や企業に対して行われるから次があるわけで、経済合理性のあるバリューを出すのが事業開発の仕事です。エンジニアとの橋渡しをして、研究活動や商取引を事業化して成立させることこそ、事業開発の存在価値です。そこに共感してもらえる人は早期にご活躍いただけるのではないかと思います。

PXDTには、どういう人がフィットすると思いますか

社内でよく使われるキーワードがいくつかあります。
たとえば「あいまい耐性」。会社のビジョンは共有されていますし、事業計画もありますが、そこはベンチャーですからターゲットや重要度は日々変わりますし、むしろ自分が判断してそれらを決めることが求められます。抽象度の高い話に躊躇しないスタンスは重要で、PXDTの事業開発は直感的に本質を見抜き、事業化に必要なことをスピーディーに進めなければなりません。またすべてを自分が背負うのではなく、補完してくれる多彩な仲間の力を借りながら前に進める力が重要です。あとは最後の一人という意識で仕事をし、何としてでもまとめ上げてみせるという意味での「ラストマン」や「ゴリッと感」というキーワード。それと、取り組みに社会的なインパクトを見出し実装するという「ソーシャルインパクトドリブン」。キレや推進力だけでなくその人と一緒にやりたいと思わせる魅力があるかという意味での「チャーム」。こういったワードはよく飛び交います。これらがしっくりくる人はとてもフィットするのではないかと思います。

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