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佐々木 誠幸

現場のリアルな課題に、エンジニアとして「ゴリッ」と踏み込む面白み

佐々木 誠幸

ピクシーダストテクノロジーズへの入社の経緯を教えてください。

新卒で入社したソフトウェア会社、大手自動車会社を経て、2018年8月に当社に入社しました。前職では、移動体通信の基地局制御システムやナビゲーションシステムの製品開発、車載OSやデータ分析による故障推定技術の先行開発、機械学習を用いた自動運転システムの走行シミュレーション技術開発などを経験しています。ソフトウェアエンジニアとして必要なハードウェアやユーザ要件を理解しつつ、さまざまな開発フェーズに携わることができ、その環境には満足でした。しかし、大企業ならではの社内調整業務に時間を取られてしまったり、開発チームを率いるために自ら手を動かす機会も減り、最新技術を追い続けるべきエンジニアとしてこのままでよいのかと危機感を感じたのが、転職を考えたきっかけです。
ピクシーダストテクノロジーズ(以下、PXDT)については最初、何をやっている会社なのか全貌が掴めないところがありましたが(笑)、そういう環境であれば逆にできることが多いのではと期待しました。また、波動制御技術というコア技術と、そこから派生する多様な技術を有していること、そしてそれを社会実装に向けて開発していけるということも魅力に感じ、入社を決めました。

入社されてから、実際に手がけたプロジェクトはどのようなものですか。

最初は波動制御技術のシミュレーターの機能拡張とDeepWearのプロジェクトの2つを並行して手がけました。DeepWearは、ディープラーニングによってファッションブランドの服の特徴を学習し、新たなデザインを提案する研究技術です。その後、COOの村上との雑談の中で、「車椅子を自動運転にできれば、大きな社会課題が解決できそうだよね。やってみませんか?」と誘われました。これは現在xMoveとして開発している自動運転車いすのプロジェクトですが、当時はまだ自動運転ではありませんでした。自動車メーカーのソフトウェアエンジニアという私のバックグラウンドを踏まえて村上が提案してくれたのだと思います。

xMoveは佐々木さんが加わって、どういう改良がなされたのでしょうか。

もともと、車いすに搭載された360度の全天球カメラとVRゴーグルで車いすを遠隔操縦する機能が、筑波大学の落合研究室(Digital Nature Group、以下DNG)で研究されていました。しかし、研究で使っていた電動車いすが生産中止になり、そのまま流用することが難しかった。そこで、システムと車いすの連携のコンセプトを残しながらも、一からアーキテクチャーを練り直しました。また複数の周辺監視センサーや空間情報DBなどを車いすに後付けで搭載し、施設のセンサーとも連携することで、操縦者なしで目的地まで安全に移動する自動運転機能を開発しました。介護現場では、たとえば食事の時間など、利用者がいる各居室から利用者に食堂まで移動してもらうには、ケアスタッフが車いす1台につき1人ずつ付いて車いすを押してお連れしなければならず、これがケアスタッフにとって大きな負担になっています。車いすが安全に自動移動することで、ケアスタッフの負担を大きく軽減できると考えたのです。
エンジニアとして技術面で意欲の持てるチャレンジでしたが、介護現場に普及を進めるためにはローコストでなければいけないという大命題もありました。そうすると高価なセンサーを複数使って、といったようにハードウェアに頼って解決することはできず、その分をソフトウェアでカバーする必要があります。ハードウェア構成を廉価に抑えながら、安全性を担保して自動移動を実現するところに、ソフトウェアエンジニアの腕の見せ所があるプロジェクトでした。

DeepWearは、どのように進めたのですか。

DeepWearはDNGですでにコンセプトと基礎技術はできていたのですが、提案する服のディテールの再現性が弱いといった課題がありました。それを、学習アルゴリズム及び前後処理を含めたアーキテクチャーを見直すことによって、ブラッシュアップしていくプロジェクトでした。
ディープラーニングの最新技術の中で服のコーディネートを生成するのに適したアルゴリズムの選定や、そのネットワーク構成、評価関数の実装及び評価をしています。また、収集・提供されたデータを加工して学習の精度を上げる前処理や、できたデータを選別する後処理部分を磨きこんでいます。さらに、デザイナーやパタンナーといったアパレル業界の生産現場の方にヒアリングをして、使いやすいようにツール化も行っています。最終的には、洋服に限らない領域でもデザインして作るところまでを自動化することが目標です。

このプロジェクトでは、ディープラーニングによって人間が思いつかないようなデザインを生成するなど、インスピレーションを得る意味で十分役立つものになると見込んでいます。むしろ、機械学習によっていくらでもデザインの生成はできてしまうので、アパレル業界の現場のニーズを理解し、その中で必要なデザインをどう探すかなど、ツールとしての使いやすさを現場とすり合わせながら調整していこうとしています。

PXDTのソフトウェアエンジニアに求められる専門性は何でしょうか。波動制御技術に近い分野の知見は必須でしょうか。

波動制御技術がコアだと言ってはいますが、あくまで柱の一つです。それ以外にもPXDTには空間把握技術やAI技術、デジタルファブリケーションなど、いくつも柱はありますから、枠を狭める必要はありません。波動制御技術領域でも、たとえば自動運転を実現するためのセンシング技術を実現するためには、センサーを支えるメカやメインマイコンに伝えるためのエレキなど、社会実装をするためにプラスアルファの技術が必要だったりもしますので、幅広い専門家を求めています。

何かしらハードウェアを使って製品、あるいはPoCを実現した経験があるとよいかもしれません。とはいえ、ハードの経験がなくても、ソフトウェアの世界の中で競争力のある技術を持っていたり、難しい課題に対する解決力を持っている方は大いに活躍が期待できます。優れたアルゴリズムを開発できる方は、どのプロジェクトでも重宝されますし、自らリードすることもできると思います。

PXDTのエンジニアは、リードエンジニアとスタッフエンジニアの2つのレイヤーに分かれています。私を含めPXDTのリードエンジニアは、プロダクトやプロジェクトを推進する立場ですので、プロダクトリリースに向けた課題を計画時に整理して解決の目途を付けることはもちろん、突然顕在化する課題にもめげず、独力もしくは周囲を巻き込んで走りながら課題解決して行くことできる「ゴリッと感」のようなものが求められています。特に課題に対峙する上では、エンジニア目線を超え、ビジネスや法規など様々な観点からプロダクト全体を俯瞰して最適なソリューションを提供していく、といった踏み込みは必要だと感じています。

PXDTのソフトウェアエンジニアならではのやりがいや面白さは、何でしょうか?

技術的側面でいえば、多種多様なバックグラウンドから尖った専門家が集まっており、自身の弱い分野があってもお互いに協力し合う雰囲気があります。CEOの落合はもちろんのこと、その分野の第一人者との人脈が多い点も特徴で、質の高い情報を得やすいと思います。また、ビジネス開発メンバーもとても強力で、キーとなる技術や製品を持つ企業との連携を一からスピーディーに作ることを経験しました。それもあって、未知のことへのチャレンジがしやすい環境であり、社風です。
PXDTではよく「自由と責任」というのですが、責任を持って自身の成し遂げるべきことをやり遂げれば、手段やスタイルは問われません。また、「ラストマン」として最終的に社会や顧客に価値提供することをやり遂げる、最終成果に結び付けることが最重要なのですが、こうしたスタンスを実際に体現できている会社は、多くはないのではないでしょうか。
もう一つ、もともとDNGは社会課題の解決に強いモチベーションを有していますが、PXDTも同様です。利益は重要ですが、「世の中のためにならないことは良しとしない」という考え方があります。社会課題の解決に専念できるのは、やりがいになりますね。また、落合の知名度もあって、クライアントを含め関係各位の協力を得やすい環境にもあります。協力者にはしっかり成果で恩返しすることが大事ですが、ありがたいですね。

最後にメッセージをお願いします。

「自由と責任」を重んじるカルチャーに共感いただける方、ぜひアカデミア発技術によって社会課題を解決して、一緒に喜びを分かち合いましょう。また、さまざまなスキルセットの集合体でありたいと考えています。アルゴリズムの達人やビジネスが分かるエンジニア、ソフトとハードが分かるエンジニア、仕事の進め方の型ができているエンジニア、それ以外でも大いに可能性があります。協力し合うスタイルでやっていきたいので、腕の立つ方であれば専門性にかかわらず、お待ちしています。

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