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ピクシーダストテクノロジーズでなければできないこと

僕は大学でデジタルネイチャー研究室を主宰していますが、研究室だけではできないことがたくさんあります。純粋にアカデミックな興味による研究は研究室でやればいいし、作品として表現したいことはアーティストとしてやればいい。著作も基本は1人でできるし、立体も映像も写真も音楽も作品づくりは大きいものも小さいものも最初は1人か少人数で始めるものです。できないのは何かといえば、量産のプロダクトを作って多くの人に使ってもらうとか、大きな組織と、組織対組織で仕組みを作るといったこと。スケーラビリティがあって持続可能性のある社会課題です。個人でもなく、研究室でもなく、ピクシーダストテクノロジーズ(以下、PDT)という「会社」をメンバーと一緒にやっている理由はここにあります。

キーワードは「社会実装」

PDTは専門領域という名のタコツボにこもることなく、「モノを作る」ことを常に中心においています。もちろんハードに限ったことではありませんが、僕はもともとエンジニア気質なのでそこは譲れない。とはいえ会社だけに身を置いて、「車輪の再発明」を繰り返すだけになってしまうのはよくない。そのためにはアカデミアにも軸足を置いておくことは大事です。海外ではトップクラスの研究者が大学と大企業やメガベンチャーを行き来することがよくありますが、日本でもそういうことがあってよいはずです。結局、ブレイクスルーが起きるタイミングというのは、海外のベンチャーが何か量産プロダクトを世に出したときです。たとえば、新しいカメラやディスプレイが開発されたとか、スマホが安くなったとか。そのとき風上にいるのは明らかにそれを作っている人たちです。だからこそ、社会実装をする側に回ることに意味があります。
 

 

コンピュータで物理的な情報を扱うということ

コンピューテショナルに空間や物理現象をどうデザインし、人との共生関係を樹立するかがPDTのメインテーマです。
大きな文脈で捉えれば、これからデジタルトランスフォーメーションは不可避です。フィジカルなものだけでも、ソフトウェアだけでも終わるものではありません。そこに向けて何を作り、どうやって社会の中で課題解決していくかが大事です。
ただ、逆もあります。デジタルをどうアナログトランスフォーメーションするか。
デジタルファブリケーションがよい例です。データは身体を持っていませんから。データと身体、デジタルとアナログ。その両者をやらなければいけません。それをどのようにやっていくか、計算機と自然を媒介する新しい自然の構築については、よく考えています。

PDTのメンバーには「プロ感と職人感」を持っていてほしい

自分の専門性に対する高度な理解と、それを実際にやれる職人技みたいなものを持っていてほしいのです。特にエンジニアにメッセージしたいのは、日本企業だけでものを作っていると、気がついたらパワーポイントで資料ばかり作っているようになりかねないということ。そうではなく、職人として、面白いものを作りたければ、ぜひPDTに来て欲しいです。

僕はよく「やっていいことを決める組織ではなく、やらないことを決める組織でありたい」と言っています。前者ではすべてに許可が必要になりますが、プロと一緒に仕事をするならやらないことだけを決めておく方がいい。高度な自由があって、責任感があって、職人性が高ければいいんじゃないかということです。
 

 

経済合理性は、極めて重要

マーケットインを見据えていないものはPDTではやりません。ユニットエコノミクスとして成立しないものはやらない。経済合理性は非常に重要です。ユニットエコノミクスを追及すると、イノベーションが遠く感じるかもしれませんが、シーズからのイノベーションは大学の研究室から出てきますから。会社でやるべきはニーズからのイノベーションであり、マーケットニーズがあり、ユニットエコノミクスの成立するようなものなのです。
 

やらなければいけないことを、やっている

世の中の流れにマッチしていれば大きくなるし、マッチしていなければ小さくなるだけです。PDTがやっていることは間違いなくマッチしています。なぜかと言うと、「やらなければいけないこと」をやっているからです。息の長いものもあり、売上が立つまでに時間がかかるかもしれませんが、やらなければいけないことをやる。これは非常に重要な考え方です。世の中の流れを見れば、デジタルトランスフォーメーションしないわけがない。また、機械学習でものを解決するということをしないわけがない。たとえばPDTでは介護や建設現場の問題に取り組んでいますが、その問題は誰かが解かなければいけないわけで、10年後には誰かが解く。そういう問題だけを手がけています。
 

来るなら、今

PDTは、今が入り時です。大きな資金調達もして、自由にやれる体制と雰囲気ができています。テクノトープという延床面積が3,900㎡弱ある大きな研究拠点もつくばみらいに構えました。他ではできないような面白いことが、いくらでもできる素地があります。マーケットが明らかでない不思議なものを作っている会社ではありません。ニーズが明らかなところにものを当て込んでいく、技術で社会実装をしていく、そういう会社です。社会的インパクトも感じられて楽しいです。大組織でパワーポイントを書くのに飽きたら来てください。最前線にいることは重要ですから、作る側の世界に戻れなくなる前に、ぜひ。

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